再狭窄を繰り返し治療に難渋した交通外傷後肉芽腫性気道狭窄の1例

症例は20歳, 男性. 1998年12月17日乗用車を運転中トラックと衝突し, 当院救急搬送される. 右血気胸を認めたため, 緊急手術を施行した. この時右中下葉が大きく裂けており縫合止血を行ったが, 気管支鏡的には気道損傷は明らかではなかった. 1999年2月22日気管支鏡検査を施行したところ, 右中幹管が肉芽腫により完全に閉塞していた. 3月8日, 4月15日, 6月3日とYAG-laser焼灼したが再狭窄を繰り返すため6月16日Dumon tube(10×20mm)を留置した. しかしステントがやや下葉気管支側に落ち込み近位端がまた肉芽腫により閉塞した. そこで8月11日Dumon tu...

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Published in気管支学 Vol. 22; no. 1; p. 67
Main Authors 塩田哲広, 金岡正樹, 八木一之, 長尾大志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.01.2000
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は20歳, 男性. 1998年12月17日乗用車を運転中トラックと衝突し, 当院救急搬送される. 右血気胸を認めたため, 緊急手術を施行した. この時右中下葉が大きく裂けており縫合止血を行ったが, 気管支鏡的には気道損傷は明らかではなかった. 1999年2月22日気管支鏡検査を施行したところ, 右中幹管が肉芽腫により完全に閉塞していた. 3月8日, 4月15日, 6月3日とYAG-laser焼灼したが再狭窄を繰り返すため6月16日Dumon tube(10×20mm)を留置した. しかしステントがやや下葉気管支側に落ち込み近位端がまた肉芽腫により閉塞した. そこで8月11日Dumon tubeを抜去し, やや口側にDumon tube(12×20mm)を再留置した. しかし再度近位端に肉芽腫により再狭窄をきたしたため, 10月18日Dumon tubeを抜去し, Ultraflex(14×40mm)を留置した.
ISSN:0287-2137