動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版 : 改訂の背景とポイント, 今後の課題
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版では, 前回(2017版)での懸案だった課題がいくつか解消された. 主な改定点は以下の通りである. 1) 随時のトリグリセライド(TG)の基準値(175mg/dL未満)を設定した. 2) 脂質管理目標値設定のための動脈硬化性疾患の絶対リスク評価手法として, 冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた真の動脈硬化性疾患をエンドポイントとする久山町研究のスコアを採用した. 3) 一次予防において, 糖尿病がある場合のLDL-Cの管理目標値について, 末梢動脈疾患, 細小血管症(網膜症, 腎症, 神経障害)合併時, または喫煙ありの場合は100mg/dL未...
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Published in | 総合健診 Vol. 50; no. 5; p. 491 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本総合健診医学会
10.09.2023
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Summary: | 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版では, 前回(2017版)での懸案だった課題がいくつか解消された. 主な改定点は以下の通りである. 1) 随時のトリグリセライド(TG)の基準値(175mg/dL未満)を設定した. 2) 脂質管理目標値設定のための動脈硬化性疾患の絶対リスク評価手法として, 冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた真の動脈硬化性疾患をエンドポイントとする久山町研究のスコアを採用した. 3) 一次予防において, 糖尿病がある場合のLDL-Cの管理目標値について, 末梢動脈疾患, 細小血管症(網膜症, 腎症, 神経障害)合併時, または喫煙ありの場合は100mg/dL未満とし, これらを伴わない場合は従前どおり120mg/dL未満とした. |
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ISSN: | 1347-0086 |