膝関節周囲骨腫瘍に対する人工膝関節を用いた患肢温存手術

「はじめに」当科において膝関節周囲悪性骨腫瘍に対し, 症例を選び広汎切除および人工膝関節を用いた患肢温存手術を行っている. 最近の10症例についてそのX線学的評価及び機能評価を行ったので報告する. Kotz Modular Femur and Tibia Reconstruction(KMFTR)systemは1982年に開発された下肢再建システムであり, 股関節, 膝関節の双方に対応できるモデュラー方式をとっている(図1)7). 1992年にHowmedica Modular Resection Systemとして改良型が発表されている. 対象 対象は近年人工膝関節を用いて患肢温存手術を施行...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 1; pp. 285 - 291
Main Authors 馬渡太郎, 篠原典夫, 横山庫一郎, 近藤正一, 眞島龍興, 山口智太郎, 浦上泰成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.1996
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Summary:「はじめに」当科において膝関節周囲悪性骨腫瘍に対し, 症例を選び広汎切除および人工膝関節を用いた患肢温存手術を行っている. 最近の10症例についてそのX線学的評価及び機能評価を行ったので報告する. Kotz Modular Femur and Tibia Reconstruction(KMFTR)systemは1982年に開発された下肢再建システムであり, 股関節, 膝関節の双方に対応できるモデュラー方式をとっている(図1)7). 1992年にHowmedica Modular Resection Systemとして改良型が発表されている. 対象 対象は近年人工膝関節を用いて患肢温存手術を施行された10症例で男性5例女性5例, 手術時平均年齢59.7才であった(表1). 術後平均フォローアップ期間は43.5ヶ月であった. 症例の内訳はChondrosarcoma 3例, Osteosarcoma3例, Mal.Hemangiopericytoma, Mal.Hemangioendothelioma, Alveolar Soft Part Sarcoma, Giant Cell Tumor各1例の計10例である. 部位は大腿骨遠位8例, 脛骨近位端2例であった. 初診時遠隔転移を有する症例が4例あった.
ISSN:0037-1033