口腔外科領域レーザーサーミア臨床の条件設定に関する研究

口腔外科領域レーザーサーミアにおける条件設定の基礎的研究を始めるに当たり, 家兎正常舌に於ける肉眼的, 組織学的変化の検索を予備実験として行ったので, その概要を報告した. Laserthermia照射条件は5W, 40分, 43-44℃の条件で, 家兎の正常舌背中央部を用いた. 照射直後では浮腫が著明であったが, 細胞自体の変性はほとんど認めず, やや遅れて変化が起こった. 組織の変性・壊死は3日目がもっとも強く, 1週目, 2週目と組織修復が盛んであった. laser probeの微妙な刺入方向の違いによっては, 変性, 壊死組織の形態が中央から舌縁に延びた楔状を呈し, 左右非対称となった...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 11; no. 1; p. 78
Main Authors 小野敬一郎, 松島りん太郎, 水城春美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 01.06.1990
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Summary:口腔外科領域レーザーサーミアにおける条件設定の基礎的研究を始めるに当たり, 家兎正常舌に於ける肉眼的, 組織学的変化の検索を予備実験として行ったので, その概要を報告した. Laserthermia照射条件は5W, 40分, 43-44℃の条件で, 家兎の正常舌背中央部を用いた. 照射直後では浮腫が著明であったが, 細胞自体の変性はほとんど認めず, やや遅れて変化が起こった. 組織の変性・壊死は3日目がもっとも強く, 1週目, 2週目と組織修復が盛んであった. laser probeの微妙な刺入方向の違いによっては, 変性, 壊死組織の形態が中央から舌縁に延びた楔状を呈し, 左右非対称となった. 条件設定とその厳密な実施が重要で, 次の実験実施時, 担腫瘍動物の採用と共に必須の検討課題であると考えられる.
ISSN:0288-6200