子宮頸部扁平上皮癌の放射線療法感受性における遺伝子発現解析

目的:子宮頸部扁平上皮癌は, 進行期により治療法が異なり進行例では, 放射線療法を第一選択とすることが多い. 今回, cDNAマイクロアレイを用いて子宮頸部扁平上皮癌放射線療法有効群と無効群における遺伝子発現プロファイリングを施行し, 発現の変化している遺伝子の解析を行った. 対象および方法:子宮頸部扁平上皮癌放射線療法施行例20例と子宮筋腫の診断にて摘出した正常子宮頸部組織を対象とし, それぞれからRNAを抽出, 28S/18S比が1. 5以上のhigh quality RNAを用いて蛍光ラベルしたcompetitive probeを作製, 2万5千個のcDNAの載った高密度アレイにhybr...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 70; no. 6; p. 576
Main Authors 沖野恵子, 八田充子, 土居大祐, 米山剛一, 竹下俊行, 江見充, 永井尚生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 15.12.2003
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ISSN1345-4676

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Summary:目的:子宮頸部扁平上皮癌は, 進行期により治療法が異なり進行例では, 放射線療法を第一選択とすることが多い. 今回, cDNAマイクロアレイを用いて子宮頸部扁平上皮癌放射線療法有効群と無効群における遺伝子発現プロファイリングを施行し, 発現の変化している遺伝子の解析を行った. 対象および方法:子宮頸部扁平上皮癌放射線療法施行例20例と子宮筋腫の診断にて摘出した正常子宮頸部組織を対象とし, それぞれからRNAを抽出, 28S/18S比が1. 5以上のhigh quality RNAを用いて蛍光ラベルしたcompetitive probeを作製, 2万5千個のcDNAの載った高密度アレイにhybridizationを行った. 各アレイslide上には多数のHouse Keeping Geneのpanelを広いsectionにspotし, このpanelのsignalを補正基準としてnormalizationを行った後に信頼性限界ラインを決定, 各spotで発現量比の違いのカテゴリ化を行い, 有意の遺伝子についてはRT-PCRで発現異常の確認を行っている. 結論:子宮頸部扁平上皮癌放射線療法における感受性規定因子をこれまで同定し, 個々の遺伝子に対する機能解析を進めている.
ISSN:1345-4676