再発小児悪性脳腫瘍に対する手術療法
7例の小児悪性脳腫瘍を対象に再手術の有用性に関して検討を行った. 上衣腫4例の再発までの期間は10~35か月であり, 3例は長期生存を得ているが1例は髄腔内播種を来し死亡した. 膠芽腫の2例は再発までの期間が短く, 全生存期間は1年前後と不良であった. 分子生物学的にはIDH1変異, H3 G34変異が認められた. 1歳の髄芽腫は分子生物学的にはSHH TP53野生型であり, 再摘出と化学療法のみで経過観察とし長期間にわたり寛解を得ている. 全例, 手術合併症は軽度で, 生存例はKPS80以上を維持できている....
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Published in | 小児の脳神経 Vol. 48; no. 1; pp. 33 - 38 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本小児神経外科学会
31.03.2023
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Summary: | 7例の小児悪性脳腫瘍を対象に再手術の有用性に関して検討を行った. 上衣腫4例の再発までの期間は10~35か月であり, 3例は長期生存を得ているが1例は髄腔内播種を来し死亡した. 膠芽腫の2例は再発までの期間が短く, 全生存期間は1年前後と不良であった. 分子生物学的にはIDH1変異, H3 G34変異が認められた. 1歳の髄芽腫は分子生物学的にはSHH TP53野生型であり, 再摘出と化学療法のみで経過観察とし長期間にわたり寛解を得ている. 全例, 手術合併症は軽度で, 生存例はKPS80以上を維持できている. |
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ISSN: | 0387-8023 |