断端神経腫の診断にBモードエコーが有用であった2症例
切断者の断端神経腫は時に強い疼痛を訴え義肢の装着に支障を来す. 今回, 断端痛を訴える症例にBモードエコーで皮下の神経腫を確認した2例を報告する. 【症例1】49歳男性. 平成11年11月, 労災にて近医で左第1~4指切断. 平成12年8月, 当科にて仮義手を作成したが, 断端痛で義手の装着には至らなかった. 10月31日, 術中所見でエコーにおいて3~6mm大のhypo-echoic areaに一致した3カ所の神経腫を摘出した. 【症例2】67歳男性. 平成4年2月, 外傷により右下腿切断. 平成12年3月, 断端痛を自覚. 圧痛点に一致してエコーで8mm大のhypo-echoic area...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 38; no. 5; p. 412 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.05.2001
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 切断者の断端神経腫は時に強い疼痛を訴え義肢の装着に支障を来す. 今回, 断端痛を訴える症例にBモードエコーで皮下の神経腫を確認した2例を報告する. 【症例1】49歳男性. 平成11年11月, 労災にて近医で左第1~4指切断. 平成12年8月, 当科にて仮義手を作成したが, 断端痛で義手の装着には至らなかった. 10月31日, 術中所見でエコーにおいて3~6mm大のhypo-echoic areaに一致した3カ所の神経腫を摘出した. 【症例2】67歳男性. 平成4年2月, 外傷により右下腿切断. 平成12年3月, 断端痛を自覚. 圧痛点に一致してエコーで8mm大のhypo-echoic areaを認めた部位の神経腫を切除した. これらの症例のように, エコー所見と術中所見はほぼ一致することが多く, 術前の神経腫の評価にエコーは有用であると考えられた. さらに神経腫に対する処置を行うことにより義肢装着を円滑に施行できると考えられた. |
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ISSN: | 0034-351X |