脛骨顆外反骨きり術の術式と術中膝関節不安定性の変化

これまでわれわれは内側型 変形性膝関節症に対する手術療法として脛骨顆外反骨きり術を行ってきた. 脛骨顆外反骨きり術は脛骨内側関節面をL字型に骨切りし, 骨きり部分を開大することにより, 内側を通過していた荷重線を外側に移動させ, 内側関節面に加わっていた荷重を軽減し, さらに膝関節の安定性を獲得する術式である. 実際の術式は内側側副靭帯を剥離顆間隆起から膝蓋靭帯内側, 内側側副靭帯付着部にむけた骨きりを行い, 骨きり部分を開大し, 腸骨より骨移植しプレート固定を行う方法である. しかし実際には脛骨顆外反骨きり術の術式は少しずつminor changeを行ってきた. 今回は脛骨顆外反骨きり術の術...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 55; no. 4; p. 522
Main Authors 寺本司, 大塚和孝, 牧野佳朗, 杉谷勇二, 浅原智彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2006
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ISSN0037-1033

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Summary:これまでわれわれは内側型 変形性膝関節症に対する手術療法として脛骨顆外反骨きり術を行ってきた. 脛骨顆外反骨きり術は脛骨内側関節面をL字型に骨切りし, 骨きり部分を開大することにより, 内側を通過していた荷重線を外側に移動させ, 内側関節面に加わっていた荷重を軽減し, さらに膝関節の安定性を獲得する術式である. 実際の術式は内側側副靭帯を剥離顆間隆起から膝蓋靭帯内側, 内側側副靭帯付着部にむけた骨きりを行い, 骨きり部分を開大し, 腸骨より骨移植しプレート固定を行う方法である. しかし実際には脛骨顆外反骨きり術の術式は少しずつminor changeを行ってきた. 今回は脛骨顆外反骨きり術の術式の変化とその理由, さらに術中矯正前後の不安定性の変化についてのべる.
ISSN:0037-1033