骨髄移植の現状と輸血部の役割

大学病院では, 1983, 1984年に各1例の同種骨髄移植が, 簡易クリーンブース使用で実施され, また多輸血歴を有する再生不良性貧血1例は, 諸検査を広島で行い, 名古屋で移植が実施された. その後1985~1989年3月末まで, HLAタイピングの支援は393人行い, 34回の同種骨髄移植が, 広島日赤病院で実施された. 臨床的技術面では軌道にのっている. しかし, 1989年4月1日現在の生存者は13人であり, 適応等の問題があるが, 新しい薬剤の開発あるいは組み合せの研究も必要となっている. 輸血部では今後自己造血幹細胞の戻し輸血と強力化学療法の支援が必要と思われる....

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 36; no. 1; p. 146
Main Authors 岡田浩佑, 谷広ミサエ, 金田みゆき, 鈴木久美, 松近尚子, 梶山梧朗, 土肥博雄, 許泰一, 蔵元淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.1990
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Summary:大学病院では, 1983, 1984年に各1例の同種骨髄移植が, 簡易クリーンブース使用で実施され, また多輸血歴を有する再生不良性貧血1例は, 諸検査を広島で行い, 名古屋で移植が実施された. その後1985~1989年3月末まで, HLAタイピングの支援は393人行い, 34回の同種骨髄移植が, 広島日赤病院で実施された. 臨床的技術面では軌道にのっている. しかし, 1989年4月1日現在の生存者は13人であり, 適応等の問題があるが, 新しい薬剤の開発あるいは組み合せの研究も必要となっている. 輸血部では今後自己造血幹細胞の戻し輸血と強力化学療法の支援が必要と思われる.
ISSN:0546-1448