正常足部横アーチと後足部の関係―新しい撮影法によるX線計測
「はじめに」足部疾患にみられる変形は様々であり, 複数の変形が組み合わさって存在する場合が多い. 従って, 足部疾患の病態把握や治療効果の判定の際には, 変形を個別に評価するのみでなく, 足部全体の変形として総合的に評価する必要がある. 本研究の目的は, 我々が開発した前足部横アーチと後足部との関係を1枚のX線像で評価する撮影法の有用性を検討する事である. 対象および方法 対象は足部に異常を認めない成人ボランティア17例34足である. 内訳は男性12例24足, 女性5例10足で, 年齢は24歳から52歳, 平均33歳であった. 撮影手技:被検者は, 足趾MP関節が20°背屈するように作成した撮...
Saved in:
Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 4; pp. 1371 - 1373 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.1998
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 |
Cover
Summary: | 「はじめに」足部疾患にみられる変形は様々であり, 複数の変形が組み合わさって存在する場合が多い. 従って, 足部疾患の病態把握や治療効果の判定の際には, 変形を個別に評価するのみでなく, 足部全体の変形として総合的に評価する必要がある. 本研究の目的は, 我々が開発した前足部横アーチと後足部との関係を1枚のX線像で評価する撮影法の有用性を検討する事である. 対象および方法 対象は足部に異常を認めない成人ボランティア17例34足である. 内訳は男性12例24足, 女性5例10足で, 年齢は24歳から52歳, 平均33歳であった. 撮影手技:被検者は, 足趾MP関節が20°背屈するように作成した撮影台の上で両脚起立とし, 荷重は左右均等にかける. フィルムを後方に設置し, X線中心は1m前方から撮影台床面の高さで, かつ第2中足骨軸に沿って射入し, FCR法で撮影した(図1). この撮影法で得られたX線像より, 以下の計測を行った. 前足部横アーチの計測:第1および第5中足骨骨頭の底側に接する線ABを引き, この距離をL(mm)とする. |
---|---|
ISSN: | 0037-1033 |