局所麻酔下でのPROLENE Hernia System®による臍ヘルニア修復術の1例

症例は61歳,女性. 1999年3月より当院内科にて非B非C型肝硬変による腹水貯留と肝性脳症で入退院を繰り返していた. 2001年1月25日,臍部に有痛性の腫瘤が出現したため,当科を受診した.臍ヘルニア嵌頓と診断し,ただちに用手整復を施行したが,その後もヘルニア嵌頓を4回繰り返したため治療目的で入院となった.内科にて腹水コントロールを行い, 2001年4月6日に1%リドカインによる局所麻酔で手術を施行した.臍を中心に腹部正中を約10cm縦切開し,皮下を剥離し,ヘルニア門を明らかにした. PROLENE Hernia System® Mサイズを用いてヘルニア門を閉鎖した.使用した1%リドカインの...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 63; no. 7; pp. 1818 - 1821
Main Authors 竹内, 英司, 森脇, 菜採子, 玉内, 登志雄, 岡本, 哲也
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本臨床外科学会 25.07.2002
Subjects
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.63.1818

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Summary:症例は61歳,女性. 1999年3月より当院内科にて非B非C型肝硬変による腹水貯留と肝性脳症で入退院を繰り返していた. 2001年1月25日,臍部に有痛性の腫瘤が出現したため,当科を受診した.臍ヘルニア嵌頓と診断し,ただちに用手整復を施行したが,その後もヘルニア嵌頓を4回繰り返したため治療目的で入院となった.内科にて腹水コントロールを行い, 2001年4月6日に1%リドカインによる局所麻酔で手術を施行した.臍を中心に腹部正中を約10cm縦切開し,皮下を剥離し,ヘルニア門を明らかにした. PROLENE Hernia System® Mサイズを用いてヘルニア門を閉鎖した.使用した1%リドカインの総量は40mlであった.術後経過は良好で,術後6日目に退院となり, 2001年12月現在,再発を認めていない.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.63.1818