孤立性末梢性肺動脈瘤の1治験例

肺動脈瘤は動脈瘤のなかでは非常にまれである.しかし本症の致死的合併症として瘤破裂があり,診断確定後早期に手術をする必要がある.報告した症例は51歳男性で,背部痛を主訴として入院した.肺動脈造影等の精査の結果,右中葉動脈起始部の孤立性肺動脈瘤と判明した.手術は右第5肋間開胸で,中葉動脈の一部(A5b)を温存し瘤切除を行った.術後経過は良好で,現在社会復帰している.本邦での末梢性動脈瘤の手術報告例は本例を含めて11例であり文献的考察を加えて報告した....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 19; no. 6; pp. 1124 - 1127
Main Authors 師田, 哲郎, 二宮, 淳一, 林, 晃一, 田中, 茂夫, 庄司, 佑
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.06.1990
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.19.1124

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Summary:肺動脈瘤は動脈瘤のなかでは非常にまれである.しかし本症の致死的合併症として瘤破裂があり,診断確定後早期に手術をする必要がある.報告した症例は51歳男性で,背部痛を主訴として入院した.肺動脈造影等の精査の結果,右中葉動脈起始部の孤立性肺動脈瘤と判明した.手術は右第5肋間開胸で,中葉動脈の一部(A5b)を温存し瘤切除を行った.術後経過は良好で,現在社会復帰している.本邦での末梢性動脈瘤の手術報告例は本例を含めて11例であり文献的考察を加えて報告した.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.19.1124