喀血にて発症した肺底区動脈大動脈起始症(Pryce I型肺分画症)の1例

症例は43歳, 男性. 喀血を主訴として受診, 気管支鏡で左B^9, 10 よりの出血を認めた. 胸部CT・大動脈造影で, 下行大動脈から左肺底区に流入する異常血管を認めた. 肺動脈造影では, A^9, 10 は存在しなかった. 左肺底区動脈大動脈起始症と診断し, S^6 を温存した左肺底区域切除術を施行した. 分画肺は存在せず, B^9, 10 には弾性型動脈が伴走し, 末梢肺実質には鬱血がみられた. 術後経過は良好であった....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 22; no. 7; p. 576
Main Authors 川田一郎, 高柳昇, 松島秀和, 坂本龍彦, 茂木充, 生方幹夫, 柳沢勉, 杉田裕, 金沢実, 池谷朋彦, 村井克己, 青山克彦, 星永進, 河端美則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.11.2000
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:症例は43歳, 男性. 喀血を主訴として受診, 気管支鏡で左B^9, 10 よりの出血を認めた. 胸部CT・大動脈造影で, 下行大動脈から左肺底区に流入する異常血管を認めた. 肺動脈造影では, A^9, 10 は存在しなかった. 左肺底区動脈大動脈起始症と診断し, S^6 を温存した左肺底区域切除術を施行した. 分画肺は存在せず, B^9, 10 には弾性型動脈が伴走し, 末梢肺実質には鬱血がみられた. 術後経過は良好であった.
ISSN:0287-2137