輸血申し込み伝票の変更による意識の変化

以前の輸血伝票は患者別に複数の輸血製剤を申し込めるようになっていたが, 平成10年11月より, 一製剤毎に輸血伝票を作成して提出するシステムに変更した. 欠点:以前は1枚の伝票に必要量の製剤全て記入していたが, 変更後は提出伝票の枚数が増えたため, 申し込み時の事務的作業が煩雑になった. 利点:業務が煩雑になったが, 輸血業務に携わる職員の輸血に対する意識レベルが向上した. 変更前では各病棟から数日分の申し込みがあり, 各病棟にて長期間保存されていたが, 変更後では使用容量のみが申し込まれるため, 各病棟にて長期間保存される製剤が激減し, 輸血製剤の院内在庫などの管理を輸血部で把握することが容...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 45; no. 6; p. 947
Main Authors 三浦玲子, 秋山直子, 豊澤悠子, 今直美, 片山妃奈美, 此枝義記, 尾下公人, 直原徹, 比嘉敏夫, 笠井正晴
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.12.1999
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ISSN0546-1448

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Summary:以前の輸血伝票は患者別に複数の輸血製剤を申し込めるようになっていたが, 平成10年11月より, 一製剤毎に輸血伝票を作成して提出するシステムに変更した. 欠点:以前は1枚の伝票に必要量の製剤全て記入していたが, 変更後は提出伝票の枚数が増えたため, 申し込み時の事務的作業が煩雑になった. 利点:業務が煩雑になったが, 輸血業務に携わる職員の輸血に対する意識レベルが向上した. 変更前では各病棟から数日分の申し込みがあり, 各病棟にて長期間保存されていたが, 変更後では使用容量のみが申し込まれるため, 各病棟にて長期間保存される製剤が激減し, 輸血製剤の院内在庫などの管理を輸血部で把握することが容易になったことにより, 使用期限切れによる廃棄製剤が激減した. 当院の輸血部業務は平日が検査科主体で行ない, 休日は薬剤部主体で行っているが, 製剤毎の輸血伝票にした結果, 滞り無く輸血製剤の受発注や払い出しが容易に行われている.
ISSN:0546-1448