前立腺組織内照射療法におけるオリエンテーションと情報収集の改善

当科では, 平成14年1月までに前立腺組織内照射療法を13例実施した. 患者は手術室で会陰部に金属針を刺入してから当科に入院する. 治療中は金属針の位置と創部の清潔を維持することが要求され, 患者は, 食事, 排泄, 運動の基本的欲求が制限される. 過去の症例に於いて治療の継続が困難となるトラブルはないが, 入院時の患者の表情は硬く, 新しい環境と治療に対する緊張不安が強いと考える. 一方, 看護者側も患者の全体像が不明のまま, クリティカルパスを用いて看護を提供している. 今回, 患者に治療前の不安, 治療中の辛かったこと, 期待するケアと効果的だったケアについて質問紙調査を行った. その結...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 52; no. 3; p. 226
Main Authors 佐藤由佳, 小林あずさ, 蟻川ゆう子, 久保田豊子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.05.2002
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ISSN1343-2826

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Summary:当科では, 平成14年1月までに前立腺組織内照射療法を13例実施した. 患者は手術室で会陰部に金属針を刺入してから当科に入院する. 治療中は金属針の位置と創部の清潔を維持することが要求され, 患者は, 食事, 排泄, 運動の基本的欲求が制限される. 過去の症例に於いて治療の継続が困難となるトラブルはないが, 入院時の患者の表情は硬く, 新しい環境と治療に対する緊張不安が強いと考える. 一方, 看護者側も患者の全体像が不明のまま, クリティカルパスを用いて看護を提供している. 今回, 患者に治療前の不安, 治療中の辛かったこと, 期待するケアと効果的だったケアについて質問紙調査を行った. その結果患者へのオリエンテーション不足を含め幾つかの問題が明らかになり, 看護者による術前訪問の導入とクリティカルパスの修正を行った.
ISSN:1343-2826