岩手県民“お口の健康に関するアンケート”調査結果からの考察

岩手県歯科医師会では, 岩手県および岩手県国民健康保険団体連合会とともに, 岩手県民の口腔領域に関する意識調査, “お口の健康に関するアンケート”を行った. 対象は, 岩手県内全ての58市町村の20歳以上で, 市町村ごとに総人口約400人にひとりの割合でそれぞれ対象者数を定め, 調査内容は, 健康いわて21プランの歯科領域を含む, 口腔の健康に関する30の設問とし, 回答はすべて選択式とした. 岩手県全体では91%と非常に高い回答率が得られ, 有効回答者数は5,568人であった. 本調査結果から, 歯科治療のニーズが高いことが明らかになり, 予防も含め早期治療を進める体制作りが重要と考えられた...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 55; no. 3; p. 224
Main Authors 西郷慶悦, 柳澤泰, 平井東英, 金子仁, 上戸民夫, 森谷俊樹, 田沢光正, 畠山良彦, 箱崎守男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.07.2005
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ISSN0023-2831

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Summary:岩手県歯科医師会では, 岩手県および岩手県国民健康保険団体連合会とともに, 岩手県民の口腔領域に関する意識調査, “お口の健康に関するアンケート”を行った. 対象は, 岩手県内全ての58市町村の20歳以上で, 市町村ごとに総人口約400人にひとりの割合でそれぞれ対象者数を定め, 調査内容は, 健康いわて21プランの歯科領域を含む, 口腔の健康に関する30の設問とし, 回答はすべて選択式とした. 岩手県全体では91%と非常に高い回答率が得られ, 有効回答者数は5,568人であった. 本調査結果から, 歯科治療のニーズが高いことが明らかになり, 予防も含め早期治療を進める体制作りが重要と考えられた. また, 口腔の健康に関しては, むし歯や歯周病の予防についての情報が求められていることや情報を得る手段としてテレビや新聞のほか, 歯科医院で直接話を聞きたいという結果から, 歯科医院のはたす役割は診療のみならず, 情報発信においても大きな意義をもつことが示唆された. 今後, 本調査で得られた基礎資料をもとに, かかりつけ歯科医機能の充実と, 定期健診の確立, 行政や職場における口腔保健体制のさらなる整備を進めていきたい.
ISSN:0023-2831