(13)当院における最近2年間の温熱療法施行例の治療効果に関する検討

最近2年間に当院で施行した温熱療法は27例であった. 平均施行回数は4. 5回, 平均を施行期間は0.96ヶ月であった. 疼痛などで施行が中止になった症例を除外し, 3回以上施行できた例は17例で平均回数6.3回, 平均施行期間は1.13ヶ月であり, 全ての症例で有効と思われた. 中止になった症例は皮下脂肪が厚いことによる肋骨, 恥骨などの突出している部位での表面の疼痛が主な理由であった. 閉塞性黄疸の為にPTCDtubeが挿入されてる場合やstomaが照射野に入る場合は温熱療法の施行が困難と思われた. 温熱療法単独で有効であった症例は, 縦隔原発の脂肪肉腫と膵癌であった. 3回以上温熱療法を...

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Published in日本ハイパーサーミア学会誌 Vol. 21; no. 1; p. 55
Main Authors 齊藤友也, 元彰, 齋藤勉, 田中良明, 松下淳一, 遠藤裕司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハイパーサーミア学会 01.03.2005
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ISSN0911-2529

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Summary:最近2年間に当院で施行した温熱療法は27例であった. 平均施行回数は4. 5回, 平均を施行期間は0.96ヶ月であった. 疼痛などで施行が中止になった症例を除外し, 3回以上施行できた例は17例で平均回数6.3回, 平均施行期間は1.13ヶ月であり, 全ての症例で有効と思われた. 中止になった症例は皮下脂肪が厚いことによる肋骨, 恥骨などの突出している部位での表面の疼痛が主な理由であった. 閉塞性黄疸の為にPTCDtubeが挿入されてる場合やstomaが照射野に入る場合は温熱療法の施行が困難と思われた. 温熱療法単独で有効であった症例は, 縦隔原発の脂肪肉腫と膵癌であった. 3回以上温熱療法を施行できた症例では化学療法, 放射線療法の併用例も温熱療法単独でも有効と思われ, 特に頸部リンパ節転移に対する頸部や卵巣癌などの腹部における照射では有用と思われた.
ISSN:0911-2529