沖縄における草刈機(Brush Cutter)の使用状況とその振動特性

沖縄の草刈業務は専門の業者が請け負っている場合が多い. 今回一造園業の草刈作業を例に草刈機の使用状況と作業に伴って発生する振動及び騒音の測定を行った. (1)使用状況:1日の使用時間は5時間20分, 1ヶ月の作業日数は20日, 1年のうちに4月から11月の土日を除くほぼ毎日作業を行う. 1年の作業時間は854時間となる. (2)振動測定:B&K Type4326の3軸加速度計とHVLab振動測定装置を用い, ハンドル部で測定し, 分析ソフトによりハンドル3軸での周波数補正振動加速度実効値を求めた. この値の1例を示すと, アイドリング時(x軸:3.24;y軸:2.96;z軸:2.25), 稼動...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 43; no. 6; p. 217
Main Authors 鄭奎城, 山本宏実, 有泉誠, 高橋幸雄, 前田節雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.11.2001
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Summary:沖縄の草刈業務は専門の業者が請け負っている場合が多い. 今回一造園業の草刈作業を例に草刈機の使用状況と作業に伴って発生する振動及び騒音の測定を行った. (1)使用状況:1日の使用時間は5時間20分, 1ヶ月の作業日数は20日, 1年のうちに4月から11月の土日を除くほぼ毎日作業を行う. 1年の作業時間は854時間となる. (2)振動測定:B&K Type4326の3軸加速度計とHVLab振動測定装置を用い, ハンドル部で測定し, 分析ソフトによりハンドル3軸での周波数補正振動加速度実効値を求めた. この値の1例を示すと, アイドリング時(x軸:3.24;y軸:2.96;z軸:2.25), 稼動時(x軸:3.37;y軸:4.66;z軸:3.64 ms-2r.m.s)となり稼動時のほうがレベルは大きかった. (3)騒音測定:携帯型DATレコーダとタイピンマイクロフォンを作業者の耳の近くに設置し騒音を測定した. アイドリング時には80dB(A)未満であったが, 作業時には90dB(A)以上であった. ナイロン刃は金属刃より5dB(A)以上高かった. これらの結果より, 労働衛生学的に改善点を指摘した.
ISSN:1341-0725