当院における特発性側弯症への取り組み

当院では, 平成9年度より特発性側弯症の早期発見, 早期治療, 治療の継続のための地域ネットワークづくりとして, 地元中学2校において側弯症学校検診を開始した. 検診は視診法にて理学療法士が行い, 低学年ほど基準を厳しくした. その結果1,2年生が14.5%, 3年生が2.7%の発見率であったが, 受診者においてCobb角15度以上の発生率は0.66%であり諸家の報告と差がなかった. 検診の際, cutting off pointの設定により発見率は変化するが, 特発性側弯症はmultifactorialな疾患であることから, 検診では単に軽症例を除去するのではなく, 症例に応じた指導へつなげ...

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Published in理学療法科学 Vol. 14; no. 2; pp. 69 - 72
Main Authors 峰久京子, 松永義博, 露口明宏, 木村啓介, 高井一志, 横内俊弘, 梶原亘弘, 井原里子, 奈良勲, 藤村昌彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.05.1999
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ISSN1341-1667

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Summary:当院では, 平成9年度より特発性側弯症の早期発見, 早期治療, 治療の継続のための地域ネットワークづくりとして, 地元中学2校において側弯症学校検診を開始した. 検診は視診法にて理学療法士が行い, 低学年ほど基準を厳しくした. その結果1,2年生が14.5%, 3年生が2.7%の発見率であったが, 受診者においてCobb角15度以上の発生率は0.66%であり諸家の報告と差がなかった. 検診の際, cutting off pointの設定により発見率は変化するが, 特発性側弯症はmultifactorialな疾患であることから, 検診では単に軽症例を除去するのではなく, 症例に応じた指導へつなげる必要があると思われる. 今回, 学校検診にPTが参加した結果, 周辺への啓蒙効果もみられ, 予防にもつながった.
ISSN:1341-1667