術後安定性を考慮したSkeletal Class IIIの術式選択
外科的矯正治療のゴールは, 顔面骨格をClass I average typeに近づけることによって上下顎の調和を図り, 生理的咬合と良好なプロファイル, 術後安定性を獲得することにある. Skeletal Class IIIでは下顎後退術が検討されることが多いが, 上顎に劣成長が認められる場合や下顎の移動量や移動方向に限界がある場合には, 上顎の移動術も検討される. 術後における顎骨の安定性については, 骨切りの術式や顎骨の移動方向, 固定方法に影響を受けると言われている(Proffit et al. , 1996). そこで, 鹿児島大学歯学部附属病院において下顎後退術と上下顎同時移動術を...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 12; no. 3; p. 170 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本顎変形症学会
15.12.2002
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ISSN | 0916-7048 |
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Summary: | 外科的矯正治療のゴールは, 顔面骨格をClass I average typeに近づけることによって上下顎の調和を図り, 生理的咬合と良好なプロファイル, 術後安定性を獲得することにある. Skeletal Class IIIでは下顎後退術が検討されることが多いが, 上顎に劣成長が認められる場合や下顎の移動量や移動方向に限界がある場合には, 上顎の移動術も検討される. 術後における顎骨の安定性については, 骨切りの術式や顎骨の移動方向, 固定方法に影響を受けると言われている(Proffit et al. , 1996). そこで, 鹿児島大学歯学部附属病院において下顎後退術と上下顎同時移動術を適応したSkeletal Class III患者の術後安定性の評価を行い, 提示された症例の診断と治療計画を立案する. |
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ISSN: | 0916-7048 |