リザーバー内CO2濃度測定による高濃度警報装置の有用性に関する検討

「要旨」:当院では, 人工心肺を用いる心臓血管手術時に空気塞栓発生の低減を目的として, 術野にCO2吹送を行っている. 体外循環中に, 人工肺出口に設置したCDI500にて測定しているPCO2が急激に上昇したため, 人工肺への混合ガス吹送量を通常よりも増やさなければならない経験をした. 術野に吹送しているCO2が人工心肺回路内血液に影響を与えていると考え, カプノメーターを用いて人工心肺のリザーバー内のCO2濃度を測定し, 高CO2血症防止に対するアラームとしての有用性を検討した. CO2濃度上昇後, CDI500のPCO2が上昇し, 人工肺への混合ガス吹送量を調整していることを確認した. ハ...

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Published in体外循環技術 Vol. 35; no. 4; pp. 433 - 435
Main Authors 兼城悠司, 星利也, 佐藤尚, 大川修, 土田善之, 布谷大輔, 五十嵐善浩, 白井美江子, 舘田武志, 幕内晴朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 01.12.2008
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ISSN0912-2664

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Summary:「要旨」:当院では, 人工心肺を用いる心臓血管手術時に空気塞栓発生の低減を目的として, 術野にCO2吹送を行っている. 体外循環中に, 人工肺出口に設置したCDI500にて測定しているPCO2が急激に上昇したため, 人工肺への混合ガス吹送量を通常よりも増やさなければならない経験をした. 術野に吹送しているCO2が人工心肺回路内血液に影響を与えていると考え, カプノメーターを用いて人工心肺のリザーバー内のCO2濃度を測定し, 高CO2血症防止に対するアラームとしての有用性を検討した. CO2濃度上昇後, CDI500のPCO2が上昇し, 人工肺への混合ガス吹送量を調整していることを確認した. ハードシェルリザーバー内のCO2濃度測定は, 高CO2血症を防ぐモニタリング への応用の可能性が示唆された. 「1. 緒言」当院では, 人工心肺を用いる心臓血管手術時に空気塞栓発生の低減を目的として, 術野にCO2吹送を行っている.
ISSN:0912-2664