人間ドック受診者誘導システムの導入~画像一元化・検査項目の自動入力による省力化

<目的>人間ドック受診者数は平成16年度18,163名(男性8,966名, 女性9,197名)で, 1日最大88名の受診者の効率的な誘導が課題となった. 効率的な人間ドックシステムの構築と, 受診者により理解しやすい説明のシステムを目指し, 新システムの導入に取り組んだ. <方法>平成17年4月より, 健診システムはMOMテクノロジー社製LAMPEX, 画像システムは日立社製WeVIEWを中心にネットワークを構築した. <結果>(1)受診時にカード(リライトカード)を発行し, 受診者の受診状況の把握, 医師の判定, 会計終了まで各部署がコンピュータ上で確認で...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 54; no. 3; p. 453
Main Authors 功刀千恵美, 山本詩子, 小林俊也, 飯沼全司, 加藤淳也, 依田芳起, 小林一久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農村医学会 01.09.2005
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ISSN0468-2513

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Summary:<目的>人間ドック受診者数は平成16年度18,163名(男性8,966名, 女性9,197名)で, 1日最大88名の受診者の効率的な誘導が課題となった. 効率的な人間ドックシステムの構築と, 受診者により理解しやすい説明のシステムを目指し, 新システムの導入に取り組んだ. <方法>平成17年4月より, 健診システムはMOMテクノロジー社製LAMPEX, 画像システムは日立社製WeVIEWを中心にネットワークを構築した. <結果>(1)受診時にカード(リライトカード)を発行し, 受診者の受診状況の把握, 医師の判定, 会計終了まで各部署がコンピュータ上で確認できるようになった. このシステムを構築するため, 各受診者がどの検査でどれだけの時間を要するか, また検査前の待ち時間の把握をし, さらに, 検査の順序(内視鏡検査や胃X線検査の前に必ず腹部超音波検査を実施するなど)をコンピュータ上に入力し, 誘導支援システムの構築を目指した. このカード導入により受診者の流れが解析でき, さらに受診効率を高めることができた. (2)各検査項目(身長, 体重, 体脂肪率, 血圧, 眼圧, 聴力検査)の自動入力を導入することにより, 結果入力のミスを排除できた. (3)画像システムの一元化に伴い, 胃内視鏡検査, 腹部, 甲状腺, 乳腺の超音波検査, 眼底検査, 心電図検査, 胸部レントゲン検査, マンモグラフィー検査, CT, MRI, MRA検査などの画像を一元化され, モニター上で説明できるようになったことにより, 以前関わっていたフイルムの整理が不要となった. 結果票もモニター表示することにより, 完全にペーパレス化され, その整理, 収納も不要となった. 異常が認められた検査項目の過去10回のデータのグラフ作成や所見のあった画像, 精密検査が必要な画像を, 結果票に任意選別して添付できる部位を4か所設け, 個別にわかりやすい結果票を作成できるように構築された. その他, カード導入により受診項目がチェックされ, 自動会計システムを構築できた. <結語>人間ドックに受診者誘導システムを導入したことで効率よく, 快適で, わかりやすい結果説明や結果票を提供できるようになった. リライトカードの導入で, 検査の進行状況の把握や受診者の誘導支援が実現し, 画像一元化によりフイルムの検索, 整理, 処理がなくなり, 検査結果のペーパレス化がなされ, 結果処理の省力化も実現できた.
ISSN:0468-2513