自己血輸血普及のための院内協力体制

自己血輸血普及のための院内協力体制を固めるためのアンケート調査を行いその結果を報告する. 方法:各診療科医局にアンケートを配布し, 自己血輸血に対する認識・現状および要望について調査した. 結果および考察:医局員130名に行ったアンケート調査の回収率は73%で, その集計結果によると精神科を除く全ての科において関心があり, 未実施の科においても50%で適応症例があった. 実施していない理由として「貧血」「認識不足」などがあげられた. 自己血には「感染症の防止」が最も期待され, 「勉強会の実施」「プロトコールの確立」などの要望も目立った. 今後自己末梢血幹細胞の凍結保存, エホバの証人に対する自...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 40; no. 4; p. 665
Main Authors 梶谷佳代, 林部加代子, 大塚志保, 吉田真由美, 峯佳子, 藤田往子, 金光靖, 椿和央, 堀内篤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.10.1994
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ISSN0546-1448

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Summary:自己血輸血普及のための院内協力体制を固めるためのアンケート調査を行いその結果を報告する. 方法:各診療科医局にアンケートを配布し, 自己血輸血に対する認識・現状および要望について調査した. 結果および考察:医局員130名に行ったアンケート調査の回収率は73%で, その集計結果によると精神科を除く全ての科において関心があり, 未実施の科においても50%で適応症例があった. 実施していない理由として「貧血」「認識不足」などがあげられた. 自己血には「感染症の防止」が最も期待され, 「勉強会の実施」「プロトコールの確立」などの要望も目立った. 今後自己末梢血幹細胞の凍結保存, エホバの証人に対する自己血輸血, 周術期の自己血輸血の管理など自己血輸血体制の見直しが必要であると思われる.
ISSN:0546-1448