PDTを施行した早期胃癌の3例

症例1は, 60才, 女性, 肝硬変, 糖尿病で通院中, 1991年12月胃内視鏡検査で前庭部に径約50mmのIIc型m癌(組織型por)を認めた. 著名な肝機能障害を認め, 手術は困難と考え, PHE2mg/kgを静注し, 48時間後にEDL70Joule/平方センチメートルを照射した. 現在まで2年5ヵ月間再発は認めていない. 症例2は, 63才, 男性. 1979年肝硬変を指摘. 1991年7月胃内視鏡検査で前庭部前壁に径25mmのHa+IIc型sm癌(tub_2 )を認めた. PDTを行ない, 生検で癌陰性となったが, PDT後10週目に行なった生検で癌再発が認められ, PDT施行9ヵ...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 15; no. 2; p. 52
Main Authors 安藤白二, 後藤和夫, 白木茂博, 岡山安孝, 土田研司, 浜田茂彰, 飯田昌幸, 佐野仁, 野口良樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 01.06.1994
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Summary:症例1は, 60才, 女性, 肝硬変, 糖尿病で通院中, 1991年12月胃内視鏡検査で前庭部に径約50mmのIIc型m癌(組織型por)を認めた. 著名な肝機能障害を認め, 手術は困難と考え, PHE2mg/kgを静注し, 48時間後にEDL70Joule/平方センチメートルを照射した. 現在まで2年5ヵ月間再発は認めていない. 症例2は, 63才, 男性. 1979年肝硬変を指摘. 1991年7月胃内視鏡検査で前庭部前壁に径25mmのHa+IIc型sm癌(tub_2 )を認めた. PDTを行ない, 生検で癌陰性となったが, PDT後10週目に行なった生検で癌再発が認められ, PDT施行9ヵ月後に敗血症で死亡した. 症例3は, 83才, 男性. 1993年12月内視鏡で胃体上部小変に径12mmのIIc型sm癌(tub_1 )を認めた. 高齢のため, PDTを行なったが, 4週後の生検で癌陽性であった. 現在, 経過観察中である.
ISSN:0288-6200