気管分岐部に生じた扁平上皮癌に対してレーザー治療と放射線治療(外照射)を施行しCRとなった1例

症例は62歳, 男性. 集団検診の喀痰検査にてE判定をうけ, 精査目的のため当院入院. 気管支鏡にて気管分岐部を跨ぐように腫瘍を認め, 生検にて扁平上皮癌:T4N0M0と診断された. CTにて壁外伸展を認めたが, まず内部よりYAG・micro波を用い焼灼を行い, 引き続き80Gyの外照射を施行した. その後, 2ヵ月後に気管支鏡を施行したところ肉眼的にCR, 生検組織からも陰性であったため, CRと診断した. 気管分岐部の腫瘍は全肺癌の約0.3%と稀であり, 今回YAG・micro波および外照射を併用することにより良好な成績を得ることができたため若干の文献的考察を加え報告する....

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Published in気管支学 Vol. 21; no. 7; pp. 506 - 507
Main Authors 遠藤元誉, 牛島淳, 吉永健, 藤野昇, 最勝寺哲志, 高田誠一, 丸塚孝, 山縣春彦, 吉田美香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.11.1999
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ISSN0287-2137

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Summary:症例は62歳, 男性. 集団検診の喀痰検査にてE判定をうけ, 精査目的のため当院入院. 気管支鏡にて気管分岐部を跨ぐように腫瘍を認め, 生検にて扁平上皮癌:T4N0M0と診断された. CTにて壁外伸展を認めたが, まず内部よりYAG・micro波を用い焼灼を行い, 引き続き80Gyの外照射を施行した. その後, 2ヵ月後に気管支鏡を施行したところ肉眼的にCR, 生検組織からも陰性であったため, CRと診断した. 気管分岐部の腫瘍は全肺癌の約0.3%と稀であり, 今回YAG・micro波および外照射を併用することにより良好な成績を得ることができたため若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0287-2137