当院における輸血用血液製剤へのγ線照射の現状

当院での輸血用血液製剤へのγ線照射は平成4年6月からガンマセル1000を設置して主治医が必要であると認めた患者を対照に25Gyの照射を行ってきた. 照射は従来診療科医師が担当したが, 平成9年4月からは輸血確実な製剤と血小板製剤は全例輸血部技官による照射を開始した. 平成8年4月の輸血後GVHDに関する緊急安全性情報以降各診療科からの照射希望製剤量が著増し対応が困難になったため, 平成9年5月から照射線量を15Gyに減量した. 照射血の転用については照射後24時間経過したものは廃棄処分にしていたが, 平成8年12月に放射線照射ガイドラインIIIに従って新生児, 腎不全患者, 緊急大量輸血を除き...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 44; no. 1; pp. 59 - 60
Main Authors 石田志磨, 小林洋子, 杉野利枝, 和野雅治, 上田孝典
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.02.1998
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ISSN0546-1448

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Summary:当院での輸血用血液製剤へのγ線照射は平成4年6月からガンマセル1000を設置して主治医が必要であると認めた患者を対照に25Gyの照射を行ってきた. 照射は従来診療科医師が担当したが, 平成9年4月からは輸血確実な製剤と血小板製剤は全例輸血部技官による照射を開始した. 平成8年4月の輸血後GVHDに関する緊急安全性情報以降各診療科からの照射希望製剤量が著増し対応が困難になったため, 平成9年5月から照射線量を15Gyに減量した. 照射血の転用については照射後24時間経過したものは廃棄処分にしていたが, 平成8年12月に放射線照射ガイドラインIIIに従って新生児, 腎不全患者, 緊急大量輸血を除き使用期限まで転用可とした. 平成7年度の赤血球製剤照射率2.5%, 血小板製剤照射率9.1%であったのに対し, 緊急安全性情報が通達された平成8年度には赤血球製剤73%, 血小板製剤49.4%に急増した.
ISSN:0546-1448