気管・気管支病変に対するExpandable Metallic Stentによる治療

1996年より1997年1月までに当院において, 気管・気管支の狭窄例に対しexpandable metallic stentを4例に留置した. 症例は全例男性で, 年齢は44~68歳であった. 疾患と術前の症状は, 症例1;原発性肺癌に対する左上葉切除術後の下葉気管支狭窄例, 労作時の喘鳴, 症例2;原発性肺癌の気管・食道浸潤, 喀痰の喀出困難, 症例3;原発性肺癌に対する左肺摘除術後の右中間気管支再発, Hugh-Jones V度の呼吸困難, 症例4;胸腺癌の気管浸潤による気管狭窄, Hugh-Jones V度の呼吸困難と喀痰の喀出困難, であった. Stentの留置は, 症例1以外は全身...

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Published in気管支学 Vol. 19; no. 3; p. 267
Main Authors 長澤みゆき, 園部誠, 鈴村雄治, 寺田泰二, 神頭徹, 北野司久, 河野康一, 佐野明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.05.1997
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Summary:1996年より1997年1月までに当院において, 気管・気管支の狭窄例に対しexpandable metallic stentを4例に留置した. 症例は全例男性で, 年齢は44~68歳であった. 疾患と術前の症状は, 症例1;原発性肺癌に対する左上葉切除術後の下葉気管支狭窄例, 労作時の喘鳴, 症例2;原発性肺癌の気管・食道浸潤, 喀痰の喀出困難, 症例3;原発性肺癌に対する左肺摘除術後の右中間気管支再発, Hugh-Jones V度の呼吸困難, 症例4;胸腺癌の気管浸潤による気管狭窄, Hugh-Jones V度の呼吸困難と喀痰の喀出困難, であった. Stentの留置は, 症例1以外は全身麻酔下に施行した. 原則的に気管内挿管下に行い, 病変が上部気管で, 気管内挿管が困難であった症例4は, laryngeal maskを用いた. 術直後より, 全例呼吸症状は改善した. 症例2を中心に適応, 手技等につき報告する.
ISSN:0287-2137