秋田県献血者における献血動態

行政単位での献血目標の設定は, これまで市町村の人口に基づいて決定されていたが, 昼間人口と夜間人口とのアンバランスにより, 献血目標数の設定に無理が生じていた. そこで数年前から, 昼間人口で献血目標が設定された. ところが, 過疎, 出稼ぎ, 人口密度や地勢, また, 県都秋田市への事業所並びに人口の集中等, 献血事業を推進していくうえで, 種々のマイナス要因を抱える秋田県では, 各市町村間での献血実績の割り振り等, いくつかの問題を抱えることとなった. 高校生献血者の居住地別の献血実績計上を求める声を機会に, 献血動態について, 居住地と献血場所との関連性を検討した結果, 若干の考察を得...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 37; no. 4; p. 582
Main Authors 阿部真, 大里則子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.09.1991
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ISSN0546-1448

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Summary:行政単位での献血目標の設定は, これまで市町村の人口に基づいて決定されていたが, 昼間人口と夜間人口とのアンバランスにより, 献血目標数の設定に無理が生じていた. そこで数年前から, 昼間人口で献血目標が設定された. ところが, 過疎, 出稼ぎ, 人口密度や地勢, また, 県都秋田市への事業所並びに人口の集中等, 献血事業を推進していくうえで, 種々のマイナス要因を抱える秋田県では, 各市町村間での献血実績の割り振り等, いくつかの問題を抱えることとなった. 高校生献血者の居住地別の献血実績計上を求める声を機会に, 献血動態について, 居住地と献血場所との関連性を検討した結果, 若干の考察を得たので報告する. 調査期間は, 平成2年4月~平成3年1月までの10カ月間である. 対象とした献血者は, 合計61,072人(男37,786, 女23,286)であった. 住所地を管轄する保健所区域内では, 平均68%(56~90%)の結果であった.
ISSN:0546-1448