硬膜外ポート埋め込み下に肋骨転移に対しPRFA(経皮的ラジオ波凝固療法)を行った1例
症例:26歳, 男性. 診断:舌癌. 病歴:2006年3月発症, 同7月他院で舌部分切除, 2007年4月局所再発, 頸部リンパ節転移, 当院にて動注化学療法と放射線治療. その後多発骨, 肺転移あり, オピオイド, NSAIDs, ビスホスホネートを開始. 2008年2月硬膜外カテーテル挿入下に右肋骨にPRFA(経皮的ラジオ波凝固療法)を施行し退院した. 同年4月転移巣の増大と疼痛増強のため再入院, 在宅を視野に硬膜外カテーテルポートを埋め込み再度PRFAを施行した. 経過:2回目の手技は疼痛軽減に至らず, 熱発や全身反応の対応に難渋した. 転移巣の増大など予後は厳しく, 残された時間を在宅...
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Published in | 日本ペインクリニック学会誌 Vol. 16; no. 4; p. 518 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ペインクリニック学会
25.09.2009
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ISSN | 1340-4903 |
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Summary: | 症例:26歳, 男性. 診断:舌癌. 病歴:2006年3月発症, 同7月他院で舌部分切除, 2007年4月局所再発, 頸部リンパ節転移, 当院にて動注化学療法と放射線治療. その後多発骨, 肺転移あり, オピオイド, NSAIDs, ビスホスホネートを開始. 2008年2月硬膜外カテーテル挿入下に右肋骨にPRFA(経皮的ラジオ波凝固療法)を施行し退院した. 同年4月転移巣の増大と疼痛増強のため再入院, 在宅を視野に硬膜外カテーテルポートを埋め込み再度PRFAを施行した. 経過:2回目の手技は疼痛軽減に至らず, 熱発や全身反応の対応に難渋した. 転移巣の増大など予後は厳しく, 残された時間を在宅で送れるように近医紹介となった. 考察:PRFAは肝腫瘍などが適応だが溶骨性骨転移ではいまだ普及していない. 当院ではCTガイド下で実施しているが操作が侵襲的で疼痛を伴い, また実施後の全身反応が強く, 転移巣からの各種サイトカイン放出が推定された. 第1回目に比べて2回目は体力の消耗もみられ, 反省点も多かった. 硬膜外ポート管理ならびにNSAIDs, 抗サイトカイン, ステロイド等包括的治療の確立が必要であった. |
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ISSN: | 1340-4903 |