拮抗筋電気刺激筋力増強法による筋力増強効果
我々は拮抗筋を電気刺激する筋力増強法を考案した. 本法は関節運動の際, 主動筋は求心性, 拮抗筋は電気刺激を受けながら遠心性収縮し主動拮抗両筋が同時に訓練できる. 今回6週間の長期実験を行った. 【目的】本法の筋力増強効果, 筋肥大効果, 安全性を明らかにする. 【対象 方法】健常男性12人, 上腕二頭筋, 三頭筋を対象とし, 肘伸展時二頭筋, 屈曲時三頭筋を電気刺激した. 45度/秒で屈曲10度から100度まで2秒間刺激, 10回を1セット, 10セットを1日の訓練量とし, 週3回の訓練を6週間続けた. コントロールは肘屈曲60度で固定し同様の頻度で電気刺激のみ行った. 評価は筋力測定, 上...
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Published in | リハビリテーション医学 Vol. 38; no. 5; p. 413 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本リハビリテーション医学会
18.05.2001
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ISSN | 0034-351X |
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Summary: | 我々は拮抗筋を電気刺激する筋力増強法を考案した. 本法は関節運動の際, 主動筋は求心性, 拮抗筋は電気刺激を受けながら遠心性収縮し主動拮抗両筋が同時に訓練できる. 今回6週間の長期実験を行った. 【目的】本法の筋力増強効果, 筋肥大効果, 安全性を明らかにする. 【対象 方法】健常男性12人, 上腕二頭筋, 三頭筋を対象とし, 肘伸展時二頭筋, 屈曲時三頭筋を電気刺激した. 45度/秒で屈曲10度から100度まで2秒間刺激, 10回を1セット, 10セットを1日の訓練量とし, 週3回の訓練を6週間続けた. コントロールは肘屈曲60度で固定し同様の頻度で電気刺激のみ行った. 評価は筋力測定, 上腕周径, MRIによる筋断面積測定を実験開始前と終了後に行った. 【結果】実験を通じて明らかな傷害発生はなかった. 本法とコントロールとの比較では筋力, 上腕周径では有意差は見られなかったが, 筋断面積では本法が二頭筋で13%(p=0.04)三頭筋で16%(p<0.001)と有意に増加していた. |
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ISSN: | 0034-351X |