anti-PLT・オリビオ・MPHAの使用経験

抗血小板抗体が産生される原因として, 妊娠や頻回輸血などがあげられる. 産生された抗血小板抗体により新生児においては血小板減少性紫斑病, 頻回輸血においては血小板輸血無効状態となり治療困難なこともある. このような場合の対処方法として, 早期に抗血小板抗体の存在を確認し, 適合血小板を選択することが必要となる. 抗体の検出方法としては, リンパ球細胞毒性試験, 蛍光抗体法, 混合受身凝集法, FCM法などがあるが, 高価な器具や機械が必要なこと, 抗原を常時確保することが困難なことから, 検査できる施設は限られているのが現状である. 最近市販された混合受身凝集法(MPHA)を応用した抗血小板抗...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 38; no. 3; p. 484
Main Authors 佐渡正敏, 加藤志津夫, 佐藤秀一, 浅川全一, 小島聡, 藤原義一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.06.1992
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ISSN0546-1448

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Summary:抗血小板抗体が産生される原因として, 妊娠や頻回輸血などがあげられる. 産生された抗血小板抗体により新生児においては血小板減少性紫斑病, 頻回輸血においては血小板輸血無効状態となり治療困難なこともある. このような場合の対処方法として, 早期に抗血小板抗体の存在を確認し, 適合血小板を選択することが必要となる. 抗体の検出方法としては, リンパ球細胞毒性試験, 蛍光抗体法, 混合受身凝集法, FCM法などがあるが, 高価な器具や機械が必要なこと, 抗原を常時確保することが困難なことから, 検査できる施設は限られているのが現状である. 最近市販された混合受身凝集法(MPHA)を応用した抗血小板抗体検出用キットを使用する機会を得たので, FCM法, LCT法との相関及び若干の非特異反応について検討したので報告する.
ISSN:0546-1448