某事業所における産業歯科保健活動について

某事業所において歯科保健活動の一環として歯科検診などの口腔保健活動を行い, 約十余年経過した. 主に齲蝕診査を行っていたが, 成人を対象とするため歯周病検診が特に必要と考えられ, 歯周ポケット診査を途中取り入れた. 成人病のリスクが高い中年層に対しては一日健診を実施し, 内科健診にあわせて口腔衛生指導, 口腔診査を行うようにしている. また検診後の事後措置として治療の必要性から企業内に歯科診療室を開設し, 治療にあたっている. その結果10年前の検診結果と比較して1人平均未処置歯数が1.79→1.00本(全国平均1.89本), 喪失歯数3.18→1.88本(同4.43本), 処置歯数11.39...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in産業衛生学雑誌 Vol. 41; no. 2; p. 44
Main Authors 曽山善之, 田畑正司, 森河裕子, 西条旨子, 三浦克之, 中川秀昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.03.1999
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:某事業所において歯科保健活動の一環として歯科検診などの口腔保健活動を行い, 約十余年経過した. 主に齲蝕診査を行っていたが, 成人を対象とするため歯周病検診が特に必要と考えられ, 歯周ポケット診査を途中取り入れた. 成人病のリスクが高い中年層に対しては一日健診を実施し, 内科健診にあわせて口腔衛生指導, 口腔診査を行うようにしている. また検診後の事後措置として治療の必要性から企業内に歯科診療室を開設し, 治療にあたっている. その結果10年前の検診結果と比較して1人平均未処置歯数が1.79→1.00本(全国平均1.89本), 喪失歯数3.18→1.88本(同4.43本), 処置歯数11.39→11.18本(同9.91本), DMFT指数16.36→14.06本(同16.23本)といずれも平均より良い結果となった. 又, 職域における歯科保健の導入を起点に40歳以降の喪失歯数の減少, 更には歯科医療費との関連性が示唆された.
ISSN:1341-0725
1349-533X