心臓集中治療室における気管挿管患者へのオーラルケアの取り組み
挿管中の口腔衛生と人工呼吸器関連肺炎(VAP:ventilator-associated pneumonia)の関連性が重要視され, 口腔内汚染から発症する感染の予防としてのオーラルケアが注目されてきている. 今回, 心臓集中治療室(CCU)看護師と協力し, 安全, 簡便, 効果的なオーラルケアを体系化するための取り組みを行った. 平成16年9月1日より平成17年3月2日までの6ヶ月間にCCUに入室した経口気管挿管患者. (1)歯ブラシによるブラッシング中心の新プロトコールの作成と看護師への歯科知識, 手技の教育(2)現行のスワブによる口腔内清拭(スワブ)群と新プロトコール(ブラッシング)群の...
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Published in | 九州歯科学会雑誌 Vol. 59; no. 4; pp. 169 - 170 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
九州歯科学会
25.10.2005
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ISSN | 0368-6833 |
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Summary: | 挿管中の口腔衛生と人工呼吸器関連肺炎(VAP:ventilator-associated pneumonia)の関連性が重要視され, 口腔内汚染から発症する感染の予防としてのオーラルケアが注目されてきている. 今回, 心臓集中治療室(CCU)看護師と協力し, 安全, 簡便, 効果的なオーラルケアを体系化するための取り組みを行った. 平成16年9月1日より平成17年3月2日までの6ヶ月間にCCUに入室した経口気管挿管患者. (1)歯ブラシによるブラッシング中心の新プロトコールの作成と看護師への歯科知識, 手技の教育(2)現行のスワブによる口腔内清拭(スワブ)群と新プロトコール(ブラッシング)群の2群間でのPCR(plaque control record)測定, 口臭判定, 歯垢中のカンジダ菌数の比較, の順に行った. ブラッシングの実施により, 口腔内清掃効果の改善がみられた. スワブからブラッシングへケアを変更することにより, 口腔内清掃効果の向上がみられたが, ブラッシングは技術習得が難しく, ケアにも時間を要することがわかった. また, これらの活動により口腔衛生に対する看護師の意識の向上がみられた. |
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ISSN: | 0368-6833 |