著明な前向健忘が残存したLance-Adams症候群の1症例

Lance-Adams症候群は一過性の心停止による重度の低酸素血症により改善後に四肢, 体幹のaction myoclonusが出現するものである. 本症例ではこれに加えて, 記憶障害を主とした高次機能障害が認められ, 在宅生活でのADLに大きな障害となっていた. そのため入院によるリハビリテーションのbrush upを施行し, 歩行障害に対する理学療法と平行して高次機能障害の評価を行った. その結果, 著明な前向健忘および一部逆向健忘を認めたが, 家族にこれらの障害の説明や患者への対応について指導を施行し, リハ後はより円滑な在宅生活が可能となった....

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 38; no. 2; p. 146
Main Authors 渡辺美穂子, 森信芳, 上月正博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.02.2001
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ISSN0034-351X

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Summary:Lance-Adams症候群は一過性の心停止による重度の低酸素血症により改善後に四肢, 体幹のaction myoclonusが出現するものである. 本症例ではこれに加えて, 記憶障害を主とした高次機能障害が認められ, 在宅生活でのADLに大きな障害となっていた. そのため入院によるリハビリテーションのbrush upを施行し, 歩行障害に対する理学療法と平行して高次機能障害の評価を行った. その結果, 著明な前向健忘および一部逆向健忘を認めたが, 家族にこれらの障害の説明や患者への対応について指導を施行し, リハ後はより円滑な在宅生活が可能となった.
ISSN:0034-351X