第9回国際組織適合性ワークショップ血清によるBU-SV及びTS-1抗原の家族的検索

最近, B15関連抗原に関しては, 2~3のnew抗原が報告され, 第9回Internatioal Workshopにおいても, 特にアジア人では, 複雑に分かれることが指摘されている. 今回, 私共はB15関連抗原の一つであるが, 日本人には比較的まれと思われるBUを有する一家系を見い出したので報告する. 第8回International WorkshopのBU-SV抗原は, 今回の第9回Work-shopでは, BUとSV抗原に分離することが示され, この抗原は, その反応パターンからSVというよりは, BU抗原と考えられる. 表1に, その抗血清に対する反応パターンと家族のそれぞれの表現...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 30; no. 5; pp. 395 - 396
Main Authors 高村孝子, 内藤説也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.11.1984
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Summary:最近, B15関連抗原に関しては, 2~3のnew抗原が報告され, 第9回Internatioal Workshopにおいても, 特にアジア人では, 複雑に分かれることが指摘されている. 今回, 私共はB15関連抗原の一つであるが, 日本人には比較的まれと思われるBUを有する一家系を見い出したので報告する. 第8回International WorkshopのBU-SV抗原は, 今回の第9回Work-shopでは, BUとSV抗原に分離することが示され, この抗原は, その反応パターンからSVというよりは, BU抗原と考えられる. 表1に, その抗血清に対する反応パターンと家族のそれぞれの表現型を示す. HLA-Alocusでは, A2が母親から第2子に遺伝されておりAw24は, 父親および母親から, 子供全員に遺伝されている. HLA-Blocusでは, B7が, 母親から第1子, 第4子に遺伝されており, Bw59が父親から第2子に遺伝されていた. 父親のBw60は, 第1子, 第4子に遺伝している. Bw61のspecificityを持つ9w-366は, 第1子に弱い反応がみられるが, 父親には, 反応がみられないことから, Bw60によるcross reactionと考えられる.
ISSN:0546-1448