輸血用保存血液の凝固因子の変動

前回は献血による保存血液中の凝固因子の変動をしらべるため, 血漿のトロンボテスト, PT, PTTの測定を試み, その活性値の経日的変動よりフィブリノーゲン, 第V因子, 第VIIIおよび第XI因子などの活性が血液保存により低下することを第17回日本輸血学会総会で発表した. 今回は, さらにこれら個々の因子につき検索を加え, また健康者の線溶活性の測定を試み, その正常値などにつき検討した. 実験材料および方法 実験対象:18才より60才までの健康献血者を対象とし, 3.8%クエン酸加血漿を測定に用いた. BaSO_4 吸着血漿:レントゲン造影用BaSO_4 (バリトゲンゾル)を使用し, 血漿...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 17; no. 3/4; pp. 151 - 153
Main Authors 佐竹喜三雄, 溝淵功, 種田加代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.11.1970
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Summary:前回は献血による保存血液中の凝固因子の変動をしらべるため, 血漿のトロンボテスト, PT, PTTの測定を試み, その活性値の経日的変動よりフィブリノーゲン, 第V因子, 第VIIIおよび第XI因子などの活性が血液保存により低下することを第17回日本輸血学会総会で発表した. 今回は, さらにこれら個々の因子につき検索を加え, また健康者の線溶活性の測定を試み, その正常値などにつき検討した. 実験材料および方法 実験対象:18才より60才までの健康献血者を対象とし, 3.8%クエン酸加血漿を測定に用いた. BaSO_4 吸着血漿:レントゲン造影用BaSO_4 (バリトゲンゾル)を使用し, 血漿4mlに対し0.45mlを加え, 7分間incubate後に遠沈分離した上清を用いた. 上清のPTは7-10分であった.
ISSN:0546-1448