頸椎機能障害による痛みについて

頸椎機能障害による痛みは体性痛と神経根性痛に分けられる. 体性痛は頸椎の筋骨格系構造に由来する痛みであり, 機械的刺激あるいは化学的刺激に頸部周辺の有害受容器が反応し, 求心性線維を介して痛みが知覚される. 一方, 神経根性痛は脊髄神経あるいは神経根への機械的, 化学的刺激が痛みの原因であり, 有害受容器からの求心性線維における逸所性インパルスの出現によって痛みが知覚される. 一般に, 神経根性痛は症状悪化の可能性が高く, 体性痛と神経根性痛を区別することは患者のリスク管理および適切な治療を行う上で重要となる....

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Published in理学療法科学 Vol. 10; no. 2; pp. 107 - 111
Main Author 斎藤昭彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.05.1995
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ISSN1341-1667

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Summary:頸椎機能障害による痛みは体性痛と神経根性痛に分けられる. 体性痛は頸椎の筋骨格系構造に由来する痛みであり, 機械的刺激あるいは化学的刺激に頸部周辺の有害受容器が反応し, 求心性線維を介して痛みが知覚される. 一方, 神経根性痛は脊髄神経あるいは神経根への機械的, 化学的刺激が痛みの原因であり, 有害受容器からの求心性線維における逸所性インパルスの出現によって痛みが知覚される. 一般に, 神経根性痛は症状悪化の可能性が高く, 体性痛と神経根性痛を区別することは患者のリスク管理および適切な治療を行う上で重要となる.
ISSN:1341-1667