核酸自動抽出装置とReal-time detection PCR法による迅速な輸血後肝炎解析
「目的」我々は輸血後感染症(疑い)症例の解析を行ううえで, 多数検体に対応できる核酸増幅検査法として, Real-time detection PCR法の開発(98年, 日本血液事業学会総会), 及び自動核酸抽出機(QIAGEN社Bio Robot)の利用(99年, 同学会)について報告してきた. 今回, このシステムを用いて迅速に解析を行うことが出来, 供血者が特定できた症例について報告する. 「対象と方法」輸血後肝炎の検査対象となった症例で, HBV感染の疑いで供血者が185名, HCV感染の疑いで126名の症例を対象とした. 陽性コントロールとしては検出限界既知のHBV,HCV陽性血薬を...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 211 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.04.2000
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ISSN | 0546-1448 |
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Summary: | 「目的」我々は輸血後感染症(疑い)症例の解析を行ううえで, 多数検体に対応できる核酸増幅検査法として, Real-time detection PCR法の開発(98年, 日本血液事業学会総会), 及び自動核酸抽出機(QIAGEN社Bio Robot)の利用(99年, 同学会)について報告してきた. 今回, このシステムを用いて迅速に解析を行うことが出来, 供血者が特定できた症例について報告する. 「対象と方法」輸血後肝炎の検査対象となった症例で, HBV感染の疑いで供血者が185名, HCV感染の疑いで126名の症例を対象とした. 陽性コントロールとしては検出限界既知のHBV,HCV陽性血薬を用いた. 供血者検体及びコントロール300μLからBio Robotにて核酸を抽出し, 二分割してABI社PRISM 7700を用いてHBVはcore領域に, HCVは5’非構造領域にプライマー, プローブを設定したReal-time detection PCR法によりリアルタイムで検出, 定量を行った. |
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ISSN: | 0546-1448 |