抗血漿蛋白抗体による血小板輸血不応状態

【目的】同種免疫を獲得した患者にHLA適合血小板を輸血してもその10~40%程は輸血効果が得られない. その機序についていくつかの仮説がいわれているがまだ未解明である. Heal(1992)によって提唱された血中で形成された血漿蛋白Immune complexが血小板のFcリセプターを介して血小板を破壊に導くInnocent bystander仮説を支持する症例に遭遇した. 【症例1】55歳女, AML(M2), HLA:A2, 24, B46, 52, Cw11, -, 抗HLA:A26+31+33, B39+54+55+56+67+7+48+60+61(力価x2~16), 抗血小板:抗HP...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 39; no. 2; p. 505
Main Authors 大戸斉, 安田広康, 遠山ゆり子, 阿部力哉, 石橋敏幸, 七島勉, 丸山幸夫, 渡辺岩雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.05.1993
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Summary:【目的】同種免疫を獲得した患者にHLA適合血小板を輸血してもその10~40%程は輸血効果が得られない. その機序についていくつかの仮説がいわれているがまだ未解明である. Heal(1992)によって提唱された血中で形成された血漿蛋白Immune complexが血小板のFcリセプターを介して血小板を破壊に導くInnocent bystander仮説を支持する症例に遭遇した. 【症例1】55歳女, AML(M2), HLA:A2, 24, B46, 52, Cw11, -, 抗HLA:A26+31+33, B39+54+55+56+67+7+48+60+61(力価x2~16), 抗血小板:抗HPA-2b 【症例2】50歳男, CML-B cell blastic crisis, HLA:A11, 31, B62, -, CH4, -, 抗HLA:20/20pane/s(力価x4~128)(1989年), A24+B51(力価x1~2)(1992年)
ISSN:0546-1448