固相化抗CD3抗体とIL-2による臍帯血リンパ球のex vivo増幅の試み

[目的]造血幹細胞移植後の再発に対するドナーリンパ球輸注(DLT)の, 臨床的有効性が一部の症例で認められている. 臍帯血移植では原則としてドナーからリンパ球を採取してDLTはできない. しかし凍結保存した臍帯血リンパ球をex vivo増幅しDLTに使用できる可能性がある. そこで臍帯血リンパ球のex vivo増幅を試み, 成人リンパ球のそれと比較検討した. [方法]リンパ球のex vivo増幅法は関根らの方法に従った. 即ち, 抗CD3抗体を固相化したフラスコ内でリンパ球をIL2添加(175JRU/ml)培養液で4日間培養後, 未処理フラスコに移しさらに10日間培養を継続し, 累積増幅率,...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 46; no. 2; p. 200
Main Authors 東寛, 山口美樹, 山田淑子, 村橋秀明, 佐藤典宏, 平山文也, 池淵研二, 池田久實
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本輸血学会 01.04.2000
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Summary:[目的]造血幹細胞移植後の再発に対するドナーリンパ球輸注(DLT)の, 臨床的有効性が一部の症例で認められている. 臍帯血移植では原則としてドナーからリンパ球を採取してDLTはできない. しかし凍結保存した臍帯血リンパ球をex vivo増幅しDLTに使用できる可能性がある. そこで臍帯血リンパ球のex vivo増幅を試み, 成人リンパ球のそれと比較検討した. [方法]リンパ球のex vivo増幅法は関根らの方法に従った. 即ち, 抗CD3抗体を固相化したフラスコ内でリンパ球をIL2添加(175JRU/ml)培養液で4日間培養後, 未処理フラスコに移しさらに10日間培養を継続し, 累積増幅率, 細胞表面マーカーの変化と, NK,LAK活性を検討した.
ISSN:0546-1448