連載特集 環境問題への挑戦 (5) 再生可能エネルギーの利用と将来展望

近年, 欧州だけでなく東アジアにおいても経済の発展に伴いエネルギー需要が高まってきている. これまでの化石燃料によるエネルギー供給ではこれらすべての需要を賄うことは不可能である. また, 化石燃料の利用では, 地球温暖化の要因である二酸化炭素も多く排出するため, 環境面でも問題がある. 最近, こうした動向を受け, 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが注目を浴び, その利用促進が欧州や日本だけでなく東アジアでも進められている. こうした再生可能エネルギーは, 地域分散型のエネルギー供給であり, 大きなインフラ整備が不必要なものが多い. 分散型エネルギーの供給にあたっては, 地産地消の...

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Published in応用地質 Vol. 48; no. 4; pp. 207 - 217
Main Authors 大野, 博之, 山口, 義人, 奥, 真美, 松島, 範行, 堤, 俊明, 吉田, 雅文
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 一般社団法人 日本応用地質学会 10.10.2007
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ISSN0286-7737
1884-0973
DOI10.5110/jjseg.48.207

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Summary:近年, 欧州だけでなく東アジアにおいても経済の発展に伴いエネルギー需要が高まってきている. これまでの化石燃料によるエネルギー供給ではこれらすべての需要を賄うことは不可能である. また, 化石燃料の利用では, 地球温暖化の要因である二酸化炭素も多く排出するため, 環境面でも問題がある. 最近, こうした動向を受け, 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが注目を浴び, その利用促進が欧州や日本だけでなく東アジアでも進められている. こうした再生可能エネルギーは, 地域分散型のエネルギー供給であり, 大きなインフラ整備が不必要なものが多い. 分散型エネルギーの供給にあたっては, 地産地消の概念のもと, 個々の地域に対応したコンサルティングが必要となる. 地質に携わるわれわれは, 個々の地域の状況を現場で把握してきた. そうしたことからも, 今後は, こうした問題に対応していくことが地質技術者としての一つの道となろう.
ISSN:0286-7737
1884-0973
DOI:10.5110/jjseg.48.207