運動・言語の回復が不良であった補足運動野障害の1例

症例は74歳男性, 右利き. 突然倒れ, 言葉が出なくなり当科入院. 左下肢麻痺, 運動開始困難, 動作緩慢を認め, 発語停止, 発話開始困難があり, 小声で非流暢性だが, 言語了解良く, 復唱, 物品呼称は可能であった. 急性期以降も症状は持続した. 右補足運動野に限局した脳梗塞に加えて基底核・視床の陳旧性小梗塞があり, 補足運動野の血管障害は回復が良いが, 視床病変の存在から補足運動野への入力系障害のため回復が不良と考えられた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inリハビリテーション医学 Vol. 37; no. 9; p. 613
Main Authors 福田弘毅, 井尻珠美, 中安弘幸, 中島健二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.09.2000
Online AccessGet full text
ISSN0034-351X

Cover

More Information
Summary:症例は74歳男性, 右利き. 突然倒れ, 言葉が出なくなり当科入院. 左下肢麻痺, 運動開始困難, 動作緩慢を認め, 発語停止, 発話開始困難があり, 小声で非流暢性だが, 言語了解良く, 復唱, 物品呼称は可能であった. 急性期以降も症状は持続した. 右補足運動野に限局した脳梗塞に加えて基底核・視床の陳旧性小梗塞があり, 補足運動野の血管障害は回復が良いが, 視床病変の存在から補足運動野への入力系障害のため回復が不良と考えられた.
ISSN:0034-351X