大型採漿センター「はかた祇園」における成分採取状況
平成3年度血液凝固因子用原料血漿の国内自給に向けて, 福岡県赤十字血液センターでは平成2年6月13日に厚生省の援助による大型採漿センター「はかた祇園」を全国で4番目の施設として開設した. そこで開設から4ヵ月が経過した平成2年10月迄の成分採取状況について報告する. 方法:当施設はドナーチェアー10台, 成分採血装置10台を設置しており, 献血の受付時間は10:00~18:00迄で, 毎週火曜日以外は日・祭日もオープンしている. スタッフは看護婦7名, 事務職員4名で検診は大学病院の医師が交替で担当している. 成分献血者の事前検査には, シスメックスK-1000, GPT簡易測定装置レフロトロ...
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Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 37; no. 3; pp. 462 - 463 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本輸血学会
01.06.1991
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Summary: | 平成3年度血液凝固因子用原料血漿の国内自給に向けて, 福岡県赤十字血液センターでは平成2年6月13日に厚生省の援助による大型採漿センター「はかた祇園」を全国で4番目の施設として開設した. そこで開設から4ヵ月が経過した平成2年10月迄の成分採取状況について報告する. 方法:当施設はドナーチェアー10台, 成分採血装置10台を設置しており, 献血の受付時間は10:00~18:00迄で, 毎週火曜日以外は日・祭日もオープンしている. スタッフは看護婦7名, 事務職員4名で検診は大学病院の医師が交替で担当している. 成分献血者の事前検査には, シスメックスK-1000, GPT簡易測定装置レフロトロンや心電図計を設置し, 献血者のチェックを行っている. 又, 効率良く採血する為に再来の献血者に関しては, コンピューターシステムのオンライン化により検査結果を含めた情報が直接得ることができるようになっている. 成分献血者確保の為には新規献血者の開拓が必要であり, 土・日を除いた平日に博多駅周辺のビル・テナント及び事業所の送迎を実施し, 来所された200・400ml希望の献血者についても成分献血への協力を積極的に呼びかけている. 成績:この4ヵ月における総献血者数は5,279人で, その内成分献血者数は男性1,987人(約70%), 女性830人(約30%)である. 成分献血初回者は1,352人でその30%を送迎による成分献血者が占めている. 採取成分の内訳は乏血小板血漿が1,126例(40%)で, これは女性や送迎による成分献血者が多い為, 個々の献血者に適した成分採血装置や採取方法を選択して採血を実施している結果である. まとめ:今後の課題として当施設で多い成分献血初回者に定期的な協力要請を行うと共に当施設のPRをより一層強化し, 成分献血の推進, 普及に努めていくことが成分献血登録者の拡大となり, 血液凝固因子用原料血漿の確保につながると思われる. |
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ISSN: | 0546-1448 |