全国の埋蔵文化財発掘調査機関における労働安全衛生管理の実態

埋蔵文化財発掘作業者の労働安全衛生に役立てることを目的に, 全国の都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における労働安全衛生管理の実態に関するアンケート調査を行った. 各都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における労働安全衛生管理に関連する項目のうち割合が50%以下であった項目は, 「救急蘇生の講習会を開催している」, 「定期健康診断を実施している」, 「センター等の職員に安全推進者がいる」など10項目であった. 各都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における平成9年1月~12月の労働災害発生件数には, 重回帰分析を行った結果, 「独自に雇用している発掘作業員数が多...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 41; no. 1; pp. 13 - 14
Main Authors 井奈波良一, 井上眞人, 鷲野嘉映, 高田晴子, 岩田弘敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本産業衛生学会 20.01.1999
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ISSN1341-0725

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Summary:埋蔵文化財発掘作業者の労働安全衛生に役立てることを目的に, 全国の都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における労働安全衛生管理の実態に関するアンケート調査を行った. 各都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における労働安全衛生管理に関連する項目のうち割合が50%以下であった項目は, 「救急蘇生の講習会を開催している」, 「定期健康診断を実施している」, 「センター等の職員に安全推進者がいる」など10項目であった. 各都道府県教育委員会関連の埋蔵文化財発掘調査機関における平成9年1月~12月の労働災害発生件数には, 重回帰分析を行った結果, 「独自に雇用している発掘作業員数が多いこと」(r=0.7795, p<0.01), 「衛生管理者数が多いこと」(r=0.4090, p<0.05)および「安全衛生に関する規定がないこと」(r=-0.3571, p<0.05), の3項目に有意に関連していた(重相関係数r=0.8126, p<0.0001).
ISSN:1341-0725