変形性膝関節症に対する片側型人工膝関節置換術の治療成績
当科では70歳以上の片側罹患型の変形性膝関節症に対しMG型片側人工膝関節置換術を行っており,術後1年以上経過観察可能であった30例38膝を対象とし,その術後成績について検討した.平均手術時年齢は74歳,術後平均経過観察期間は2.3年であった.結果.JOA scoreは術前平均53.2点から術後平均87.5点と改善がみられた.屈曲角度は術前平均137度から術後平均130度と若干減少した.立位FTAは術前平均183度から術後平均177にアライメントは改善されていた.clear zoneは38膝中10膝,約26%に認められ,いずれも脛骨側で,1mm以下であった.内側を置換した症例について,clear...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 2; p. 552 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.1997
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Summary: | 当科では70歳以上の片側罹患型の変形性膝関節症に対しMG型片側人工膝関節置換術を行っており,術後1年以上経過観察可能であった30例38膝を対象とし,その術後成績について検討した.平均手術時年齢は74歳,術後平均経過観察期間は2.3年であった.結果.JOA scoreは術前平均53.2点から術後平均87.5点と改善がみられた.屈曲角度は術前平均137度から術後平均130度と若干減少した.立位FTAは術前平均183度から術後平均177にアライメントは改善されていた.clear zoneは38膝中10膝,約26%に認められ,いずれも脛骨側で,1mm以下であった.内側を置換した症例について,clear zoneが出現した群としない群では,立位FTA,脛骨コンポーネント設置角のいずれにも有意な差を認めなかった.片側型人工膝関節置換術は高位脛骨骨切術にくらべ術後療法期間が短く,適応を選べば有用な術式と考えられた. |
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ISSN: | 0037-1033 |