歯科用ディジタル画像のネットワーク通信における問題点

医療画像のPicture Archive and Communication System(PACS)は, ハードウエア技術の進歩とDICOM規格1)の確立を背景に, 急速に復旧しつつある. 歯科医療においても, PACSが導入されつつあるが, 現行システムは一般歯科用の転用であり, 歯科用に設計されていない. 従って, 歯科医療において使い易く, 十分な有効性を発揮できる保証は無い. 現時点で, 歯科診療各科で必要な属性, 中核病院における歯科口腔外科と関連診療科との情報交換に必要な属性, 遠隔診断など広域ネットワークを介した画像情報の通信など, 将来の可能性も含めた, 歯科診療におけるPA...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in歯科放射線 Vol. 39; no. 3; pp. 198 - 200
Main Author 加藤二久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本歯科放射線学会 30.09.1999
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:医療画像のPicture Archive and Communication System(PACS)は, ハードウエア技術の進歩とDICOM規格1)の確立を背景に, 急速に復旧しつつある. 歯科医療においても, PACSが導入されつつあるが, 現行システムは一般歯科用の転用であり, 歯科用に設計されていない. 従って, 歯科医療において使い易く, 十分な有効性を発揮できる保証は無い. 現時点で, 歯科診療各科で必要な属性, 中核病院における歯科口腔外科と関連診療科との情報交換に必要な属性, 遠隔診断など広域ネットワークを介した画像情報の通信など, 将来の可能性も含めた, 歯科診療におけるPACSの使い方を分析し, ユーザー側の共通した要求仕様として纏め上げる作業を行えば, より効率の良い歯科用PACSの開発と普及に役立つと期待できる. 2. データフォーマットの問題点 歯科診療も医療の一分野なので, 歯科のニーズの大部分は一般医科と共通している. 従って医用PACSの国際規格であるDICOMを基に, 歯科への拡充を図るのが最も有効である.
ISSN:0389-9705