気管気管支軟化症の気管動態撮影と気管支鏡所見の比較

目的:気管気管支軟化症(M症)は気管軟骨の脆弱化により呼気性の気道狭窄を来す疾患であり, 肺機能検査におけるFV曲線の呼気早期にNotchが認められることが特徴とされる. 今回, Notchを有し, 気管支鏡検査(BFS), 気管動態撮影(CF)を併せて行ったM症11例について検討した. 方法:(1)胸部X線;大動脈弓直上1cmで気管前後径, 左右経を計測(2)CF;透視下で咳嗽させ気管動態の観察(3)BFS;電子スコープで気道狭窄の程度を観察. 結果および考察:基礎疾患ではCOPDが多く見られ, 刀鞘型8例では, CF, BFSともにほぼ同様の結果が得られた. 三日月型(3例)ではBFSが有...

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Published in気管支学 Vol. 20; no. 2; p. 181
Main Authors 本村一郎, 平岡仁志, 藤原寛樹, 山井庸扶, 秋山篤子, 金沢健雅, 清水豊, 桐山裕二, 奥山俊夫, 斎藤元護, 一和多俊男, 浜島吉男, 長尾光修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本気管支学会 25.03.1998
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Summary:目的:気管気管支軟化症(M症)は気管軟骨の脆弱化により呼気性の気道狭窄を来す疾患であり, 肺機能検査におけるFV曲線の呼気早期にNotchが認められることが特徴とされる. 今回, Notchを有し, 気管支鏡検査(BFS), 気管動態撮影(CF)を併せて行ったM症11例について検討した. 方法:(1)胸部X線;大動脈弓直上1cmで気管前後径, 左右経を計測(2)CF;透視下で咳嗽させ気管動態の観察(3)BFS;電子スコープで気道狭窄の程度を観察. 結果および考察:基礎疾患ではCOPDが多く見られ, 刀鞘型8例では, CF, BFSともにほぼ同様の結果が得られた. 三日月型(3例)ではBFSが有効であった. 肺機能FV曲線上のNotchの検出, CF, BFSはM症診断に有効と思われる.
ISSN:0287-2137