温熱化学放射線療法にTXTを加えた進行口腔癌の5例

手術不能または広範な拡大手術が必要な進行口腔癌5例にTXTを加えた温熱化学放射線療法(温化放)を施行. <治療方法>マイクロ波加温3~4回. TXT:30~80mg, CDDP:30~80mg, 5FU:2250~3250mg, UFT:300mg/日, 放射線療法:30~70Gy. <症例1>頬粘膜癌T4bNOMO. 温化放後CR. 無病生存. <症例2>頬粘膜癌T2N1MO. 温化放後CR. 加温領域外の頸部再発に頸部郭清術(RND)と放射線療法を追加し無病生存. <症例3>上顎歯肉癌T1N2cMO. 温化放後NCで上顎骨部分切除, RND施行. 転移巣は頸動脈と癒着し剥離できず, 追加照...

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Published in日本ハイパーサーミア学会誌 Vol. 20; no. 4; pp. 269 - 270
Main Authors 長島克弘, 星名秀行, 永田昌毅, 藤田一, 飯田明彦, 福田純一, 田中賢, 高木律男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ハイパーサーミア学会 01.12.2004
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Summary:手術不能または広範な拡大手術が必要な進行口腔癌5例にTXTを加えた温熱化学放射線療法(温化放)を施行. <治療方法>マイクロ波加温3~4回. TXT:30~80mg, CDDP:30~80mg, 5FU:2250~3250mg, UFT:300mg/日, 放射線療法:30~70Gy. <症例1>頬粘膜癌T4bNOMO. 温化放後CR. 無病生存. <症例2>頬粘膜癌T2N1MO. 温化放後CR. 加温領域外の頸部再発に頸部郭清術(RND)と放射線療法を追加し無病生存. <症例3>上顎歯肉癌T1N2cMO. 温化放後NCで上顎骨部分切除, RND施行. 転移巣は頸動脈と癒着し剥離できず, 追加照射したが, 頸部再発死(9か月). <症例4>下顎歯肉癌T4aNOMO. 温化放後PR. 下顎骨区域切除, RND施行. 無病生存(1年6か月). <症例5>頬粘膜癌T4bN2bMO. 温化放後PR. 頬粘膜切除, RND施行. 肺転移を生じ死亡(8か月). <結語>CR2例, PR2例, NC1例. PR例では縮小手術が可能となり, 皮膚側の再建が不要となった.
ISSN:0911-2529