地域における訪問口腔ケアの推進体制について

地域における訪問口腔ケアの提供体制を検討することを目的として, 地域の歯科衛生士が訪問看護師やホームヘルパーなどとの同行により実施する訪問口腔ケアを, 広島県山県郡東部をモデル地区として実施した. まず, 事業に協力する歯科医師および歯科衛生士を対象として研修会を実施し, 資質の確保を図った. 次に, 要介護認定を受けた者のうち事業への協力が得られた10名を対象とし, 口腔アセスメントを行い, 口腔ケアプランを作成した. これに基づき, 平成13年9月から12月までの4か月間, 訪問口腔ケアを実施した(1人当たり12.7回). 事業後に実施したアンケートによると, 協力歯科医師8名のうち6名が...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 52; no. 5; p. 726
Main Authors 河端邦夫, 宮城昌治, 荒川信介, 石井みどり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.10.2002
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ISSN0023-2831

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Summary:地域における訪問口腔ケアの提供体制を検討することを目的として, 地域の歯科衛生士が訪問看護師やホームヘルパーなどとの同行により実施する訪問口腔ケアを, 広島県山県郡東部をモデル地区として実施した. まず, 事業に協力する歯科医師および歯科衛生士を対象として研修会を実施し, 資質の確保を図った. 次に, 要介護認定を受けた者のうち事業への協力が得られた10名を対象とし, 口腔アセスメントを行い, 口腔ケアプランを作成した. これに基づき, 平成13年9月から12月までの4か月間, 訪問口腔ケアを実施した(1人当たり12.7回). 事業後に実施したアンケートによると, 協力歯科医師8名のうち6名が, 協力歯科衛生士12名のうち7名が, 本モデル事業を他地区へ普及させることは可能であると答えていた. しかし, 普及にあたっては, 歯科衛生士の確保, 育成や他職種との連携など, 多くの課題のあることが明らかとなった.
ISSN:0023-2831