高専生におけるう蝕有病状況とフッ化物配合歯磨剤の使用状況に関する検討

仙台市内の高等専門学校の生徒759名(15~20歳)を対象に, 歯磨き状況とう蝕有病状況を調査した. その結果, 歯磨き後の洗口回数は3回が最も多く, 歯磨剤使用量が多くなるとうがい回数が有意に多くなった. 歯磨き回数をフッ化物配合歯磨剤使用(以下F+)とフッ化物未配合歯磨剤使用(以下F-)で分析した結果, DMFTは1日3回ハミガキF-群が, 1日1回F+群, 1日1回F-群, 1日2回F+群, 1日2回F-群, 1日3回F+群, ときどきF+群, ときどきF-群に比較して高かったが, 有意な差ではなかった. 洗口回数をF+とF-で分析した結果, 洗口回数が少ないF+群が, 洗口回数が少ない...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 52; no. 5; p. 719
Main Authors 井川恭子, 田浦勝彦, 針生ひろみ, 志村匡代, 丹田奈緒子, 松坂朋典, 鷲尾純平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 30.10.2002
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ISSN0023-2831

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Summary:仙台市内の高等専門学校の生徒759名(15~20歳)を対象に, 歯磨き状況とう蝕有病状況を調査した. その結果, 歯磨き後の洗口回数は3回が最も多く, 歯磨剤使用量が多くなるとうがい回数が有意に多くなった. 歯磨き回数をフッ化物配合歯磨剤使用(以下F+)とフッ化物未配合歯磨剤使用(以下F-)で分析した結果, DMFTは1日3回ハミガキF-群が, 1日1回F+群, 1日1回F-群, 1日2回F+群, 1日2回F-群, 1日3回F+群, ときどきF+群, ときどきF-群に比較して高かったが, 有意な差ではなかった. 洗口回数をF+とF-で分析した結果, 洗口回数が少ないF+群が, 洗口回数が少ないF-群, 洗口回数が多いF+群, 洗口回数が多いF-群と比較して, DMFTが低い傾向が認められたが, 有意な差ではなかった. 以上より, 今回の15~20歳群における断面調査から, フッ化物配合歯磨剤のう蝕有病に及ぼす影響を明らかにすることはできなかった. 今後コーホート追跡調査を行い, 分析を行っていく予定である.
ISSN:0023-2831